セイヨウミツバチが短期間のうちに大量死!?

近年、世界中で果樹などの受粉に使われてるセイヨウミツバチが短期間のうちに大量死するケースが多く報告されている。
「蜂群崩壊症候群」とも言われているので耳にしたこともいることだろう。

日本でも似たような兆候がいくつか出始めている。
農林水産省の調査によると、平成20年夏の段階で前年比14%減少している。女王バチ1匹と働きバチからなる「群」の数も、平成19年の3万9000群から20年には3万3000群まで減少したとの報告もある。

ダニの寄生などが原因と推測しているものの、環境の変化や農薬の影響などを危惧する研究者もおり、原因は不明である。
セイヨウミツバチの急減が、世界的な農作物の収穫減や価格高騰の原因にもなると懸念されている。

主な原因として三つの影響が議論されているもののいずれも「原因として断定するまでに至っていない」。

  1. 農薬による大量死
  2. ダニの影響
  3. 女王蜂の輸入のストップ
■農家への影響

「ミツバチの調達量が6割も減少した」。とある農家が嘆いている。
十数年前からスイカの花粉交配にミツバチを使っており、毎年、養蜂家からミツバチを20箱程度を借りていた。
しかし今年、調達できたのは8箱しかなかった。

スイカの作付けを5分の1にまで減らし、スイカ畑の一部は家族総出で人手による交配を行わざるをえなかった。
作付け減少を補うために、単価が高いブルーベリーを植えたりしてみたが、こちらにも交配にミツバチが必要となってくるのである。
果物や野菜の受粉に用いられるセイヨウミツバチの不足が、農家の生産コストを押し上げ、困らせている。

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